fbpx
【ドリップの王道器具】ハリオV60ドリッパーの基本の淹れ方と、ヤマカワ流のアレンジ方法

【ドリップの王道器具】ハリオV60ドリッパーの基本の淹れ方と、ヤマカワ流のアレンジ方法

さぁ、今回はみなさんご存知?!の、ハリオV60の淹れ方を解説していきます。

『コーヒー』と名の付く解説書では必ずと言っていいほど書かれているハリオV60のドリップ方法。
ドリップの王道と呼ぶのに相応しいですね。

多くのバリスタがその淹れ方を解説しているので、1番情報量が多いドリップ器具かもしれません。
情報量が多い分、こだわり派じゃないと難しいのかも?!と思われがちですが、決してそんなことはありません。

ハリオV60の特徴や淹れ方を理解すると、深煎りのコーヒーから中煎りのコーヒーまで、さまざまな味の特徴をハリオの器具1つで淹れ分けることが可能です。

詳しく解説していきますね!

ハリオV60ドリッパーの特徴

ハリオは耐熱ガラスメーカーとして1921年に創業しました。
メーカーのHPでは今回ご紹介するハリオV60ドリッパーを、

淹れる人が味を作ることのできるドリッパー。
コーヒー豆の旨味と香りをしっかり抽出しながら、淹れ方の加減で様々な好みに合わせて味を変化させることができます。

引用:ハリオHPより

と、説明しています。

ハリオの特徴は3つ。

大きな1つ穴

左:カリタ101 右:ハリオV60

写真左のカリタの台形ドリッパーは、空いている穴が小さいため湯溜まりができやすいドリッパーです。
特徴としては、味や香りを“安定させる”メリットはありますが、淹れ方によって味の違いを表現するのはやや難しい器具です。 

逆にハリオV60ドリッパーは、1つの穴が大きいことで、お湯を早く注げばスッキリした味に、お湯をゆっくり注げばどっしりした味に調整できます
『淹れ方の加減で様々な好みに合わせて味を変化させる』という、ドリッパーの最大の特徴をこの穴が大きいことが叶えています。

カリタの詳しい淹れ方はコチラ↓

形が円錐形

左:カリタ101 右:ハリオV60

ハリオV60ドリッパーは円錐形なので、縦にコーヒーの層が厚くなります。
それにより、お湯が中心に向かって流れることでコーヒーの粉に長く触れ、味と香りの成分をしっかり抽出することができます。

大きさは3種類、材質は4種類

サイズは1~2杯用の『01』、1~4杯用の『02』、1~6杯用の『03』と3種類。

左:01サイズ 右:02サイズ

材質は『プラスチック』『セラミック』『ガラス』『金属』の4種類です。

僕はプラスチック製の01サイズと、ガラス製の02サイズを愛用しています。

メーカーのサイズ表記では02サイズも03サイズも1杯から使えると記載しています。
「大は小も兼ねるから、とりあえず03サイズ買っとけばいいね!」と考えるかもしれませんが、
02サイズや03サイズでの1杯抽出はオススメしません!

その理由は、ドリッパーに対して粉の量が少なくなり、お湯の注ぎ口が高くなってしまうからです。
01サイズに豆12グラムをいれた状態
02サイズに豆12グラムをいれた状態

上の写真は01サイズと02サイズを使って1杯出しをする様子です。
どちらも、同じ豆の量(12グラム)がドリッパー内に入っていますが、ドリッパーの淵からの高さが全然違うことがわかります。

このように、02サイズや03サイズで1杯分の抽出だと、ドリッパーに対して粉の量が少なくなり、お湯の注ぎ口が高くなってしまいます。
高い位置からお湯を注ぐことは、コーヒー豆の撹拌につながり雑味を抽出してしまう原因にもなります。

雑味を出さずに抽出するコツは、お湯をそっと置くようにドリップすることです。

そのために、1~2杯は『01サイズ』、3~4杯は『02サイズ』、5~6杯は『03サイズ』で淹れるのがオススメです。

ハリオV60ドリッパーで淹れるメリット・デメリット

ハリオV60で淹れるメリットは、

淹れ方の加減で様々な好みに合わせて味を変えられるところです。

ハリオV60ドリッパーは、中央に空いた大きな穴とそこへ向かって伸びる長いリブがあります。

このリブが側面からの湯抜けを促し抽出液がスムーズに落ちるため、最適な抽出を実現しています。
じっくり注げばゆっくりお湯が通過してコクのある味に。さっと注げばスムーズにお湯が通過してスッキリした味に変化させることが可能です。

逆にデメリットは、
お湯の注ぎ方で味がブレやすいことです。

湯抜けがよく淹れ方の加減で様々な好みに合わせて味を変化できるということは、逆に言うとお湯の注ぎ方が安定していないと、狙った味に表現するのが難しくなります。

ヤマとカワ流ハリオV60の淹れ方

ハリオV60ドリッパーの抽出【ヤマカワver.】は、完成まで4ステップです。
まずは、こちらが準備するもの一覧です

写真左上から時計回りで、

■コーヒー豆
■ビーカー(抽出量が一目で分かるので便利)
■ハリオV60ドリッパー
■ケトル
■ペーパーフィルター
■デジタルスケール

それでは、抽出ステップを順番に解説していきます!

※注意点!

ここで解説している抽出ステップでは、スケールで細かくグラム数を計測したり、タイマーを用いて時間を管理しています。
ですが、本来、家で飲むコーヒーはここまで毎日きっちり管理する必要はないと考えています。
「だいたいドリッパーのこの線までお湯を淹れる」とか、「コーヒーメジャーで1杯くらい」とか、そんな管理方法で良いかと思います。
細かい数字で記載しているのは、『伝わりやすくするため』、『まずは1つの基準レシピとして理解してもらうため』であり、必ずそうすべき!と強制するものではありません。

①コーヒーの粉をセットする


コーヒー豆を1杯分だと10グラム、2杯分だと20グラム、3杯分だと28グラム中挽きにしてドリッパーにセットします。
今回は2杯分(300cc)を抽出してみます。

この時ドリッパーをトントンと軽く叩いて、粉を平らな状態にしておくと、蒸らしのお湯が注ぎやすくなります。

挽き具合についてはこちらの記事を参考に↓

コーヒー豆の使用量についてはこちらの記事を参考に↓

②お湯を注いで蒸らす

全体的にまんべんなくお湯が行き届くように注いで約30秒蒸らします。
この時のお湯の温度は90℃くらいがオススメです。

蒸らしについてはこちらの記事も参考に↓

③抽出する


中心から円を描くように注ぎます

泡が膨らんだら、一旦注ぐのを止めて

粉の中心が凹みはじめたら、また注ぎます

これを繰り返します。

ここがヤマカワ流のポイント!!

ハリオV60ドリッパー最大の特徴である、『淹れ方の加減で様々な好みに合わせて味を変化させる』ためには、使う豆の煎り具合でお湯を注ぐスピードを変えることがポイントです。

 

じっくり苦味とコクを抽出したい時には注ぐスピードもじっくりと。
華やかな香りと酸味を抽出したい時には注ぐスピードをサラッと。

これを意識しましょう!

④抽出完了


適量まで抽出がすすんだら、泡が全て落ちきる前に抽出を終了させましょう。
今回は2杯分(300cc)で抽出を完了しました。

動画で淹れ方を解説しています↓

まとめ

ハリオV60の特徴や淹れ方を理解すると、深煎りのコーヒーから中煎りのコーヒーまで、さまざまな味の特徴をハリオの器具1つで淹れ分けることが可能です

1つの器具で様々な味の表現が広がる反面、抽出にちょっとしたテクニックも必要になります。

コーヒーの奥深さを体験できる器具なので、ぜひともチャレンジしていただきたい器具です!

ハリオV60ドリッパーで抽出するならこのコーヒー豆がオススメ

ペルーオーガニック 中深煎り

店頭でもオンラインでも人気ナンバー1の豆です。
甘味とコクが非常に強く、余韻が長続きします。
2ハゼの直前で煎り止めしているため、酸味はかすかに感じる程度。
万人に好まれる、とても飲みやすい味です。

 

1日10セット限定の飲みくらべセット↓

コーヒー豆のご購入はオンラインストアから

ヤマとカワ珈琲店はコーヒー豆販売に特化しているため、お客さま1人1人とコミュニケーションを取るのが得意です。
これまでたくさんのお客さまと接した積み重ねから”ほんとうにおいしいと思っていただけるコーヒー豆”のみを厳選しています。

コーヒー豆は2,500円以上のお買い上げで全国どこでも送料無料でお送りします↓

その他:コーヒー豆の保存について

美味しい淹れ方を理解していただけたら、香り豊かなコーヒーを1週間後も2週間後も楽しみたいですよね。
長い期間楽しむためにはコーヒー豆の保存方法についても理解していただく必要があります。

保存について独自の実験を繰り返してみた結果、ズバリこれが1番長く鮮度を保てる方法でした!

■購入から飲み切るまで2週間くらいの場合 どんな方法でもOK

■購入から飲み切るまで1ヶ月くらいの場合 小分けにして冷凍保存


こんな結論になりました。

実験の内容や、さらに詳しい情報はコチラの記事をご覧ください↓

その他:コーヒー豆の選び方について

コーヒーの抽出はどんな器具を使ったとしても、基本的な原理は『コーヒーの粉にお湯を浸透させてその成分を溶かすこと』です。
つまり、コーヒー豆が持っている成分をいかに損なわずに搾りとるかという作業なのです。

つまり、 淹れたコーヒーを美味しい!と感じるためには、まずは自分の好みに合ったコーヒー豆を選ぶことが最優先です。
いくら淹れ方にこだわっても、品質が悪く好みに合わない豆だと美味しくならないのです。

好みの味を選ぶ方法についてはコチラの記事をご覧ください↓