コーヒーの温度変化による味覚の違いって?【実験してみた】

コーヒーの温度変化による味覚の違いって?【実験してみた】

今日のテーマは、「温度による味覚の変化」です。
熱いと辛さを感じやすかったり、冷たいと甘さを感じにくかったり、なんとなく経験があるという方もいらっしゃるかと思います。
コーヒーでも同じように『冷めたら味が変わった!』なんて経験をしたことありませんか?

そんな「温度による味覚の変化」がコーヒーでも起こるのか、「淹れたて熱々」と「冷めてきた時(40℃)」と「冷蔵庫に入れてアイスコーヒーにした時」の3パターンで味比べを行いました。

これまでも様々な飲み比べをしてきましたが、温度による変化は果たして感じ取ることができるのか?!
実験の様子を見てみましょう!

いざ実験!淹れたてと冷めた時とアイスコーヒーの違い

それでは早速、本題の実験に入りたいと思います。

実験で使用した豆はヤマとカワ珈琲店の「〔中深煎りコーヒー豆〕ブラジル セラード バウ農園 ブルボン」です。
焙煎度は中深煎りで飲みやすく、温度による変化が感じ取りやすいのではないかという理由でコチラをチョイスしました。

抽出レシピ

ブラジルの抽出レシピは以下のレシピにそって抽出しました。

コーヒー豆 15g 中挽き
お湯 85℃

  時間 注ぐ量 合計湯量
1 0’00 30cc 30cc
2 0’50 50cc 80cc
3 1’40 60cc 140cc
4 2’20 60cc 200cc
5 3’00 終了

焙煎度の深いコーヒーは温度を低めに抽出した方が苦味が出過ぎず、甘さやコク、液体の滑らかさが引き立つようになります。
(反対に浅煎りのコーヒーは、温度高めの抽出がおすすめです。良かったら試してみてくださいね)

詳しい抽出のレシピはコチラの記事を参考にしてください↓

というわけで、美味しいコーヒーを淹れられました。

淹れたての熱いコーヒーの場合

85℃での抽出だったので、火傷をしそうなくらい熱いという訳ではなく、淹れたてでも飲みやすい温度帯でした。

あまり熱々だと味を分析するどころではなくなってしまうのですが、これくらいの温度なら口内でじっくりと液体を味わえます。

……と、その前に香り香り。
熱々の湯気と共にほろ苦い香りが漂ってくるのは、淹れたてならではの幸せな瞬間です。

サーバーからカップに移したので、80℃くらいの温度でしょうか?
これくらいの温度だと苦味が強めに感じられますが、後味に甘味とコクが残ります

良い意味で「飲み慣れているコーヒ-」の味わいがして、欠点も特段無いように感じました。

冷めてきた40℃での味わい

続いて同じレシピで温度を下げて、40℃(写真を撮ろうとわたわたしている内に39.9℃になってしまいました)とアイスコーヒーの実験もしてみます。

40℃になると、苦味がマイルドになって酸味が感じられるような気がしてきました
このブラジルは酸味が少なめの焙煎度なので大きな変化はありませんでしたが、酸味が強めな中煎りや浅煎りの豆だと、冷めてくると酸味が強く感じられるようになっていました

「冷めてくる間に酸化したのかな?」とも思ったのですが、嫌な酸味ではなくて、コーヒーの果実味ある酸味だったので、冷めてきたコーヒーは熱々の時よりも酸味を感じやすいと言って良いと思います。

また、熱々だった時は味わいにシャープな輪郭を感じましたが、冷めてくると一つ一つの味わいがまろやかになって、「これが苦味」「これが酸味」とバラバラだったものが一体化するような感じを覚えました。
マイルドさが増すと言うか、味にまとまりが出てきたと言うか……。
渾然一体とするような感じを受けました。

冷蔵庫でアイスコーヒーにした時

最後に、冷蔵庫に入れてアイスコーヒーにした時の味わいも振り返ってみます。

冷たくてグビグビ飲めてしまう飲みやすさはあるのですが、ホットコーヒーをそのまま冷やしたので、なんだか味わいに物足りなさを感じます。
もっとはっきりと言うと「味がしない」です。

一応味はしてキリリとした苦味なんかも感じられるのですけれど、ホットと比べると薄いような気がすると言うか、味が全体的に遠くに感じます。

冒頭で冷たいと甘さを感じにくくなる話をしましたが、冷えると味って薄く感じるようになるものなのですね。

急冷式のアイスコーヒーでは氷で薄まる分も考慮して濃い目に淹れるので、きっと薄さを感じないのでしょう。
ホットコーヒーをそのまま粗熱を取ってアイスにするというやり方では、このように薄く感じてしまうので、ホットのレシピでアイスコーヒーを作る時は、通常よりも濃い目に抽出した方が美味しくなりそうです。

美味しいコーヒーをじっくり飲むと幸せなワケ

美味しいお気に入りのコーヒーを飲む時はじっくりと時間をかけて、味わいがわかりやすい温度帯まで冷めるのを待っても、コーヒーが持つ繊細な風味を感じ取ることが出来て幸せを感じられるでしょう。

「淹れたてのコーヒーはやっぱり美味しいなぁ」と思うこともありますが、熱々の時よりも少し冷めてからの方が第一印象で感じる苦味だけではなく、その奥に隠れた果実味など、高品質なコーヒーでしか味わえない美味しさが感じられます。

『冷めると嫌な酸味や雑味を感じてしまう』というのは品質の低いコーヒーで起こる現象で、コーヒー豆専門店で購入したコーヒーを賞味期限内に飲むのであれば、安心して時間をかけてコーヒーを楽しんでいただいて大丈夫です。

みなさんもぜひ、淹れたて熱々を急いで飲むのではなく、味わいの変化を楽しみながらコーヒーを隅々まで味わってみてください。
きっと幸せな時間が待っていますよ。

 

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