
【コーヒーの知識】ドリップの注ぎ方は「の」の字に注ぐの?それとも1点集中?
このブログではコーヒーの淹れ方や、役に立つ知識を発信しているのですが、先日インスタグラムのDMよりこんな質問をいただきました!
確かに、いろいろな注ぎ方の動画を見ていても、くるくると「の」の字を描くように回しながら注いでいるのをよく見かけますね。
実際このブログでもそのように伝えてきました。
くるくる注ぐとはこんな感じ↓
『ドリップのとき、真ん中に注ぐだけでいいの?』と質問をいただきます。
— ヤマとカワ珈琲店|長野市のコーヒー豆屋 (@yamatokawa_coff) August 24, 2021
●コーヒーの層は真ん中が厚い
●端っこに注がなくても水位があがることで成分は抽出されている
だいたいこんな感じで真ん中に集中して注いでます。 pic.twitter.com/prVIRJTV3h
でも質問者さんのように、「の」の字に注ぐ理由をご存知じゃない方も多いのではないでしょうか?
何度かこのブログでも言ってきましたが、「ナゼそれをするのか?」と考えることはとても大事なことです。
理由が分かれば、自分はそれをやるか、やらないか、選択する自由が生まれますからね。
今回は「の」の字に注ぐ理由と、1点に集中して注ぐのとでは味がどう変わるのか、について解説していきます!
まずは結論から
まずは「の」の字に注ぐ理由を結論からお伝えしますね!
「の」の字に注ぐ理由、それはズバリ!
同じところにお湯を注ぎすぎないようにするためです。
『同じところにお湯を注ぎすぎないようにするため?ドウユウコト?』
同じところにお湯を注ぐ、とは言い変えればくるくる回さずに1点に集中してお湯を注ぐことを言います。

ではナゼ同じところにお湯を注いではいけないのでしょうか?
それを理解するために、コーヒーの成分がどんな風に抽出されるのかを解説していきますね。
コーヒーの成分はどんな風に抽出されるのか
まずはコーヒーの成分がどんな風に抽出されるのかを解説します。
コーヒーの成分はどんな風に抽出されるのでしょうか?みなさんイメージつきますか?
コーヒーの粉にお湯が触れると、こんな順番で成分が抽出されます。
①まずは粉の表面にいる成分がお湯に溶け出す
②表面の成分がなくなることで、次は粉の中心部から粉の表面へとゆっくり成分が移動する

これを繰り返してどんどんコーヒーの成分が抽出されていくイメージですね。
では、同じところお湯を注ぎすぎてしまうとどうなるでしょうか?
コーヒーの成分は、粉の中心部から粉の表面へとゆっくり移動するので、同じところにお湯を注ぎすぎてしまうと
粉の表面に成分がまだ移動できていない状態で次のお湯が粉の表面を洗い流すことになり、淹れたコーヒーが薄くなってしまいます。
それでは「の」の字に注ぐ場合と、1点に集中してお湯を注ぐ場合で、どれくらい味が違うのか実験してみましょう!
実験してみました
それでは実際にハリオのドリッパーを使って、「の」の字に注ぐ場合と、1点に集中してお湯を注ぐ場合で、どれくらい味が違うのか実験してみました!

①「の」の字を描くように注いだ場合
②1点に集中して注いだ場合
この2パターンでそれぞれ味の違いを確認していきましょう!
ハリオV60ドリッパーの基本的な淹れ方はこちらの記事をご覧ください↓

【ドリップの王道器具!ハリオV60ドリッパーの基本の淹れ方】
①「の」の字を描くように注いだ場合
「の」の字に描くように注いだ場合、つまり通常の淹れかたをした時の味は、
(ゴクリ)
甘味とコクがしっかり抽出されていますね。
②1点に集中して注いだ場合
次に、1点に集中して注いだ場合の味は、
(ゴクリ)
うすいのに「雑味」はたくさん出てしまっている味です。
1点に集中して注ぐ、動画ではこんな感じ↓
【なぜ「の」の字に注ぐの?】
— ヤマとカワ珈琲店|長野市のコーヒー豆屋 (@yamatokawa_coff) October 5, 2021
同じところに連続的に注ぐと、粉の表面に抽出すべき成分がないのにまた次のお湯が通過するので、コーヒーの味が薄くなってしまいます。
動画のように1点に集中して注ぐと、
「なんかうすいのに雑味はおおいなー」って味でしたね。 pic.twitter.com/xL9FE2IvEA
③(番外編)「☆」の形で注いでみた
同じところにお湯を注ぎすぎてしまうと味が薄くなることが実験で分かりました。
では、「の」の字ではなくて「☆」の形で注いでみたらどうなるでしょうか?
(ゴクリ)
香りもしっかりでてるし、コクもある。
「の」の字に注ぐのに比べると、若干うすく感じる。
「☆」の形で注ぐ、動画ではこんな感じ↓
「の」の字に注ぐとよく聞くけれど、「★」の形でそそいでみたらどうなるかやってみた。
— ヤマとカワ珈琲店|長野市のコーヒー豆屋 (@yamatokawa_coff) October 8, 2021
《結果》
全然悪くない味。
香りもちゃんと出てコクもある。
「の」の字に比べると、ちょっと薄い?かも?
《考察》
同じところに注ぎすぎないように注意して、粉に対して均等に注げばそれなりの味になる。 pic.twitter.com/LGVSny1oRy
まとめ
今回いろいろな注ぎ方を試してみて、あらためて同じところに注ぎすぎてはいけないことが分かりました。
その理由は、コーヒーの成分は粉の中心部から粉の表面へとゆっくり移動するので、同じところにお湯を注ぎすぎてしまうと粉の表面に成分がまだ移動できていない状態で次のお湯が粉の表面を洗い流すことになり、淹れたコーヒーが薄くなってしまうからです。
実験した結果、やはり「の」の字に描くように注ぐと、ドリッパーの形に沿って均等にお湯を注げるため、1番効率よく美味しい成分を抽出できました。
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