ドリップの時、フィルターを濡らす(リンス)のはナゼ?その目的や理由は?

ドリップの時、フィルターを濡らす(リンス)のはナゼ?その目的や理由は?

ペーパードリップについて詳しくなったお客様から「リンスって必要なのですか?」「リンスではどれくらいペーパーを濡らしたら良いのですか?」と、よく質問されます。

そこでこの記事では、ペーパーフィルターのリンスとは何か、そしてその目的や必要性について詳しく解説します!

「リンスって言葉、初めて聞いた」というお客様でも安心して読んでいただける内容になっておりますので、この記事を読んで、おうちコーヒーをより楽しんでください。

ペーパーフィルターのリンスとは

そもそもペーパーフィルターの「リンス」とは、フィルターを湯通しすることです。

やり方は簡単。
ドリッパーにペーパーフィルターをセットし、粉を入れる前にフィルターのみにお湯をかけるだけです。
量は全体が湿るよりはもう少し多く、コーヒーサーバーにもザアアッとお湯が落ちる程度が良いでしょう。
リンスは少なすぎると意味が薄れますが、多い分には問題ありません。

リンスをする際はフィルターに溜まったお湯をサーバーに落としきり、サーバーに落ちたお湯は忘れずに捨てるようにしましょう。
うっかりコーヒーサーバーにお湯が残ったままドリップをしてしまうと、せっかくのコーヒーが薄くなってしまいます。

リンスの目的・メリットとは

リンス(ペーパーフィルターの湯通し)をする目的やメリットは2つあります。

①ドリッパーやサーバーを温めること
②ペーパーフィルターの「紙の味」を洗い流すこと

厳密にはこれら2項目のほかに、ドリッパーに対するペーパーの貼り付き方の差や、蒸らし時のコーヒー液をペーパーが吸収するかどうかの差など、微細な差があります。
これらは時にはメリットになったり、デメリットになったりします。

プロのバリスタであればこれらの微細な差も意識しながら、場合によってリンスの有無を使い分ける方もいます。

ですがこの記事ではご家庭でのドリップ用にわかりやすく、大きな目的とメリットに絞ってわかりやすく解説していきます。

①ドリッパーを温め、蒸らしの際に温度が下がらないようにする

リンス(ペーパーフィルターの湯通し)の1つめの目的は、ドリッパーやサーバーを温めることです。

特に陶磁器製や金属製のドリッパーの場合、触ると「冷たい」と感じることはありませんか?
その状態でコーヒー粉を入れてドリップを開始してしまうと、蒸らしの際のお湯がドリッパーに触れた途端に冷めてしまいます。

お湯の温度はコーヒーの味わいを決める大きな要素のひとつです。
せっかく温度を測ってドリップを開始しても、ドリッパーが冷たければ狙った温度で抽出することはできません。

また、リンスの際になみなみとお湯を使うことで、サーバーも温めることができます。
抽出したコーヒーがサーバー内で冷めてしまわないように、事前に温めておくとおいしくコーヒーを飲むことができますよ。

一方で、プラスチック製や樹脂製のドリッパーの場合は、触っても「冷たい」とはあまり感じませんよね。
いきなり蒸らしのお湯をかけてもすぐに温まりますので、プラスチック製や樹脂製のドリッパーを使用する場合には、事前にリンスをして温めておく必要は特に無いと考えています。

まとめ
・陶磁器製や金属製のドリッパーは事前に温めておくと良い
・プラスチック製や樹脂製のドリッパーは温める必要は特に無い
・サーバーを事前に温めておくと、温かいコーヒーを維持できる

②ペーパーフィルターの「紙の味」を軽減できる

味覚が鋭敏な方は、ペーパーフィルターの「紙臭さ」を感じることがあると言います。

使用するフィルターによっても、紙臭さの強いものや弱いものがあるでしょう。
「フィルターを変えたらコーヒーがおいしくなくなってしまった」なんて場合は、フィルターの紙臭さがコーヒーに移ってしまったことが原因かもしれません。

ペーパーフィルターの紙の味を感じる場合や、差はあまりわからなくても気になる場合は、紙臭さを洗い流すように意識をしてリンスをしてみると良いでしょう。

「紙臭さを感じたことはないけれど、『紙臭いコーヒーになっているかも』と言われたら心配になってしまう」という理由で、味わいの差をはっきりとは感じていなくても不安をなくすためにリンスをされる方もいらっしゃいます。

コーヒーに対する味覚というものは、味わって飲んでいけば飲むほど、だんだんと鋭敏になっていくものだと思います。

かつてはちっともわからなかった味の違いも、コーヒーを続けていくうちに次第にわかるようになっていったという方はたくさんいらっしゃいます。
そのような中で、ペーパーフィルターの影響をいつか感じる日があるかもしれませんし、ないかもしれません。

リンス(ペーパーフィルターの湯通し)は好みでやってもやらなくても良い

コーヒーに「正解」はありませんし、特にご自宅で楽しむコーヒーは「自由」にのびのびと楽しむことも含めておいしさを味わってほしいと願っております。

リンス(ペーパーフィルターの湯通し)には、
・リンスをする方が正解
・リンスをしない方が正解
どちらも解答はありません。

リンスにはメリットや目的もあります。
しかしそれを知った上で、必ずやらなければならないものというわけでもないのです。
自分の好みでやってもやらなくても、日によってそのときどきの気分で行っても良いのです。

リンスをした時としない時の味の差を自分なりに確かめてみるのも楽しみ方のひとつかもしれません。
面倒な時はやらない、としてしまうのだって良いのです。反対に、ただ「なんとなく」でリンスをしたって良いでしょう。

コーヒーの世界は奥が深いですが、嗜好品でもあります。
楽しく、おいしく、自分なりのやり方で味わっていただくことが一番大切だと考えております。

〈執筆:山下まあや、監修:ヤマとカワ珈琲店〉

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