【雑味の原因!?】コーヒーのチャフや微粉は本当に取り除いた方がいいの?
美味しいコーヒーを淹れたい。と思って調べていると、『「チャフ」や「微粉」が雑味の原因』という記事を見つけました。
チャフや微粉は本当に雑味の原因になるのでしょうか。
「チャフや微粉は取り除かなきゃいけないの?」
「正直ちょっと面倒くさい……」
この記事では、チャフや微粉について解説をし、本当に取り除いた方が良いのか解説します。
チャフとは、コーヒー豆にある薄皮のようなもの
チャフとは、コーヒー豆の周りを覆う淡い茶色の薄皮のようなもののことを指します。
私たちがよく知るコーヒー豆は、「コーヒーチェリー」と呼ばれるさくらんぼのような果実の中から種を取り出し(この種をコーヒー生豆と呼びます)、この種を焙煎したものです。
コーヒー生豆を焙煎すると、生豆の周りに薄皮が浮かび上がってきます。
これがチャフです。
チャフは焙煎が進むにつれて剥がれ落ちたり焼き切れたりしますが、焙煎度が浅いと豆の周りに残ることもあります。
浅煎りや中煎りの豆にチャフがよく見られるのは、焙煎の過程でチャフが失われなかったためです。
一方で焙煎度が深いコーヒー豆では、チャフが焼き切れてしまうことが多いため、あまりチャフは見られません。
微粉とは、細かすぎるコーヒー粉のこと
微粉とはその名の通り、細かくなりすぎてしまったコーヒー粉のことを指します。
淹れ方によって適切な挽き目は変わりますが、狙った挽き目よりも細かく挽かれてしまった粉を一般的に微粉と呼びます。
(微粉には「何マイクロmm以下」などの数値的な定義はありません)
微粉が発生してしまう理由は、コーヒーミルの精度によって、挽き目の均一さが異なるからです。
精度の低いコーヒーミルでは、意図した挽き目よりも大きなサイズの粉や小さなサイズの粉(微粉)が発生しやすく、粉の大きさがバラバラになりやすいです。
反対に精度の高い、高価格帯のミルでは大きすぎる粉や小さすぎる粉はあまり発生しません。
「じゃあどんなミルを選んだら挽き目がきれいに揃うの?」
という方には、ヤマとカワ珈琲店が選んだおすすめのミルがありますので、こちらの記事も参考にしていただければと思います。
チャフや微粉を取り除く方法は?
チャフや微粉は本当に雑味の原因になるのでしょうか?
そして、チャフや微粉はどうやったら取り除くことができるのでしょうか?
まず、チャフや微粉の取り除き方からご紹介します。
チャフや微粉を取り除くには道具を使います。
「KRUVE Sifter(クルーブシフター)」や「サザコーヒー パウダーコントロールストッカー」という器具がコーヒー粉の挽き目を揃えるための道具として市販されています。
どちらも目の粗さが異なる何枚かの茶こしのようなものを組み合わせて細かすぎる粉をふるい落とし、大きすぎる粉を取り除くしくみになっています。
「わざわざ高い器具を買うのはちょっと……」という方には、目の細かい茶こしを使うという方法もあります。
細かい茶こしを使うだけでも、小さいサイズの微粉をふるい落とすには充分ですよ。
これらの器具を使うと、コーヒー粉の大きさを均一に揃えることができます。
チャフや微粉を取り除くと味はどう変わるのか?
こうして均一に揃えたコーヒー粉を使ってコーヒーを淹れてみると、味わいの感想は3パターンに分かれることが多いです。
①正直、味の違いがわからないという人
②なんとなくクリーンさが増したと感じられる人
③味わいの複雑さが減り、平坦に感じられてしまう人
味の違いがわかる人、わからない人に分かれるだけじゃなくて、「③味の違いがわかっても、チャフや微粉を取り除いた方がまずく感じられる」という予想とは反対の感想を持つ人も実は少なくないのです。
③の人にとっては、チャフや微粉はコーヒーの味わいに深みを出し、素材の持つ複雑なフレーバーを引き出す縁の下の力持ちだったのですね。
まとめ:チャフや微粉はどうしても取り除かなければいけないものではない
ヤマとカワ珈琲店では、チャフや微粉はどうしても取り除かなければいけないものではないと考えております。
個人的な体験としては、チャフや微粉を取り除いてもあまり味わいに変化がないと感じているというのが主な理由です。
また、チャフや微粉がコーヒーの複雑なフレーバーを出すのに一役買っているのだとしたら、取り除いてしまうともったいないですよね。
まずは茶漉しのような簡単な道具でチャフや微粉を取り除いてドリップしてみて、その上でお好みに合わせてチャフや微粉を取り除いてもよし、取り除かなくてもよし、と考えています。