珈琲生豆の仕入れ基準は?

「珈琲屋」と一括りに言っても、そこには色んなタイプの珈琲屋が存在する。
珈琲農園、生豆を輸入している店、焙煎している店、珈琲を抽出提供してる店。これらは全部「珈琲屋」と言えるだろう。
僕は珈琲豆の焙煎をしているのでれっきとした珈琲屋なのですが、珈琲農園についてはあまり関心がない。
 
焙煎をめちゃくちゃ拘っていくと、行き着く先には珈琲農園を視察したり、豆の栽培を指導したりする方もいらっしゃいます。
僕も焙煎については自分なりの拘りをめちゃくちゃもっている。
でも、日本から遠く離れた珈琲農園に行きたいと思ったことは今のところ一度もない。
 
その理由を考えてみると、僕は“珈琲を焙煎してそれをどうやって沢山のお客さんに届けるか”までを考えるのが好きだということが分かった。
つまり、「農園」の銘柄にこだわるよりも、お客さんに喜んで買ってもらえる「価値(価格)」を優先しているからだ。
 
珈琲の農園はもはや世界各地で星の数ほどある。
その中で仕入れる豆を決めなければいけないのだけれども、うちの場合、スペシャリティだからとか、どこかの賞を受賞しているからといった理由で仕入れを決めることはない。
お客さんが毎日飲むのに買いやすい値段と、うちの利益とを計算して、ある一定以上の価格の珈琲生豆は仕入れないように決めている。
 
お客さんに喜んでもらって、長く買い続けてもらう、ということを考えると価格はとても大事な要素になってくる。
だからうちは販売価格を先に決めて、そこから逆算して仕入れ値を決めるという手法を取っています。
決められた基準の中でいかに美味しく焼ける珈琲豆を探すか、というところに腕の見せ所とやりがいを感じている。
 
これからも、珈琲の銘柄は多少変更したとしても、販売価格は一定に据え置くことを目標に続けていきたいと思います。
 
※「どこどこ農園の豆」というのに関心がないだけで、「珈琲がどのように栽培されているか」にはとても興味があります。そこらへんはyoutubeやインターネットでしっかり勉強しております!