【コーヒーの知識】コーヒー豆のエイジングって何?オイシイノ?

【コーヒーの知識】コーヒー豆のエイジングって何?オイシイノ?

 

ワインやウィスキーなど、完成してから日数がたつほど風味が熟成されて旨味が増える食品は多数あります。

実はコーヒーも同じように、熟成させることで美味しくなる(?!)と言われています。

この熟成させることを「コーヒー豆のエイジング」や「エイジングコーヒー」と呼ぶのですが、
寝かせるだけで本当に美味しくなるの?!って思いますよね〜

【エイジング】を辞書で調べてみると、

「経時」時を経るという意味。人や動物の場合は老化、重工業製品(電化製品)の場合には新品が安定動作するまで動作させることを意味する。


と、あります。
うーん、何だか良い意味にも悪い意味にもとれますねぇ。

今回は実際にエイジングコーヒーを飲み比べてみて、
エイジングさせることで本当に美味しくなるのか?
美味しくなるならどれくらいエイジングさせるのがいいのか?

調べてみました。

これを見るとコーヒーについての理解がまた一歩深まりますよ。
ぜひ最後までご覧ください!

 

まずは結論から

コーヒー豆を焙煎後にエイジングさせると甘味やコクが抽出しやすくなります。

焙煎直後のコーヒー豆はガスをいっぱい含んでいて、そのガスがお湯と粉との接触を妨げるため抽出しづらくなります。

このガスが時間の経過とともに自然と抜けることで、コーヒー豆の中の美味しい成分がカップに抽出しやすくなるんです

エイジングさせるとナゼ美味しい成分を抽出しやすくなるのでしょうか?
順番に解説していきます!

 

コーヒー生豆をエイジング

【エイジング】とは時を経過させることなのですが、コーヒーの場合2つのパターンがあります。

その1つがコーヒーを生豆の状態でエイジングさせるパターン。

生豆の状態で数年間寝かせることで、コーヒー豆がもつ自然の風味が改善され、まろやかなコクと甘味が増す、と言われています。
また長期間に渡るエイジング中も常にモニターによって監視して、豆の水分量を調整するために定期的に豆を回転させカビや腐敗を防ぐようです。

 

いやー、この生豆をエイジングさせるパターンは、大きい企業じゃないと実現できない品物ですね。
まず生豆を長期間しっかり管理しながら保存しておけるスペースが必要だし、それを常に監視したり調整したりするコストもバカにならないですよね。
ゆえに、個人店ではなかなか実現できないと思います。

なので、生豆のエイジングは試したことがないので、正直これが本当なのかちょっと何とも言えません。
今後実験できる機会があれば少量で挑戦してみますね!

 

焙煎豆をエイジング

コーヒー豆のエイジングでもう1つのパターンは焙煎した後にエイジングさせるパターンです。
焙煎後にエイジングさせると個性的な酸味や甘味が増すと言われています。

これはコーヒー豆の焙煎中に生成されるガス(二酸化炭素)が原因です。
このガスは焙煎している時に生成されて、焙煎後時間の経過とともに水分と一緒に蒸発していきます。
ドリップで蒸らす時に粉が膨らんでいくのは、粉がお湯を吸収する時にガスが放出されてムクムク膨らんでるんですね。

焙煎してからエイジングされていないコーヒー豆だと、ドリップの時に勢いよく膨らみます。
これは放出されたガスがお湯と粉との接触を妨げ、抽出の邪魔をしているとも言えます。

焙煎後にエイジングさせると『個性的な酸味や甘味が増す』というのは、
ガスが自然と抜けるのを時間経過とともに待つことで、コーヒーの美味しい成分が抽出されやすくなるということでした。

ちなみにドリップの時にガスを抜いて美味しい成分を抽出しやすく準備する工程を『蒸らし』といいます。
蒸らしはドリップの中でも1番大事な工程なので、その必要性をぜひ理解してください。
蒸らしを制するものはドリップを制す!

【コーヒーの知識!蒸らしの効果とは?】

 

エイジングの日数ごとに飲み比べ

それでは焙煎後にどれくらいの日数エイジングさせるのがいいのか、飲み比べてみました!

焙煎当日〜3日

蒸らしの時に勢いよく膨らみます。
ガスが多く含まれているため、粉とお湯のなじみが悪いので、蒸らしを長くとらないとコーヒーの濃度が薄くなりやすいです。
焙煎したての豆は、風味が尖っている印象もありますが、何といっても香りが格別な時期です。

 

1週間エイジング

苦みやコクがしっかり抽出されやすい状態になります。
まだまだ勢いよく膨らむので、蒸らしの時間で調整しましょう。
香りもよく、コーヒーの美味しい成分の濃度も濃いです。
甘味やコクの厚みが感じられ、1番美味しい時期です。

 

2週間エイジング

焙煎時に比べるとお湯を注いだ瞬間の膨らみは勢いが落ち着きます。
香りの総量は焙煎直後に比べると少なくなりますが、お湯なじみがよくなるため濃厚なコクや甘味が表現しやすく、とても美味しい時期です。

 

1ヶ月エイジング

この辺りになるとお湯を注いだ時の膨らみは明らかに悪くなります。
そのためドリップもやりづらく、香りも少ないです。
上の3つの時期に比べると、ピークが過ぎたコーヒーという印象。
ただ、全然美味しくないというわけではなく、落ち着いた飲みやすい味わいです。

 

まとめ

コーヒー豆を焙煎後にエイジングさせると甘味やコクが抽出しやすくなります。

焙煎直後のコーヒー豆はガスをいっぱい含んでいて、そのガスがお湯と粉との接触を妨げるため抽出しづらくなります。

このガスが時間の経過とともに自然と抜けることで、コーヒー豆の中の美味しい成分がカップに抽出しやすくなります

焙煎後にエイジングさせることで香りや味わいは変化します。
日数が経過することでポジティブな点とネガティブな点がありました。

「いつが飲み頃なの?」と聞かれることがありますが、
ヤマとカワとしては、焙煎直後の豆を購入するのをオススメします。

焙煎したてだけしか味わえない香りを感じていただき、その後どんどん変化する味わいも楽しみながら淹れていただけると嬉しいです!

 

その他:コーヒー豆の保存について

ちなみにエイジングは保存方法によって結果が左右されます。
今回の飲み比べでは常温環境下で、パッキン付き保存瓶にて保存していました。

保存方法を理解することでエイジングも楽しむことができますし、香り豊かなコーヒーを長い期間楽しめます。

保存について独自の実験を繰り返してみた結果、ズバリこれが1番長く鮮度を保てる方法でした!

■購入から飲み切るまで2週間くらいの場合 どんな方法でもOK

■購入から飲み切るまで1ヶ月くらいの場合 小分けにして冷凍保存


こんな結論になりました。

購入してから飲み切るまで2週間くらいだよーという人は、常温・冷蔵・冷凍、どの方法で保存しても問題ありません
どの方法でも鮮度を保つのに大差はありませんでした。

購入したから飲み切るまで1ヶ月くらいかなーという人は、小分けにして冷凍保存にしてください。

実験の内容や、さらに詳しい情報はコチラの記事をご覧ください↓

【冷凍?冷蔵?コーヒー豆の保存について】

 

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