おいしいコーヒーが淹れられるようになりたい。
そんな切なる声にお応えし、今回はおいしいコーヒーを淹れるコツについてお伝えしていきたいと思います。
コーヒー初心者のOさん。
おいしいコーヒーがなかなか淹れられないという相談から始まりました。
あの、わたしおいしいコーヒーがなかなか淹れられなくって。よかったらおいしいコーヒーを淹れるコツを教えてもらえませんか?
ええよー!
ありがとうございます!ずばり、最初に気をつけるべきポイントってなんですか?
まず前提としてコーヒー豆には、おいしい成分がつまっています。だから豆の引き加減(細かさ)でその成分が濃く出るか薄く出るかが決まります。
細かいほど成分が濃く出そうですね。
その通り。粗いとすっきりした味に、細かいと深みのある味になります。最近、挽き具合についてお客さんから質問されたら目安になるサンプルを渡しています。
たしかに、実物があるとわかりやすいですね。
あとはお湯の温度によっても味が変わります。お湯は80℃から90℃の間だったらどれでも正解。高いほど成分を抽出するから濃い味になります。反対にすっきりした味にしたかったら、少し低い温度にしたほうがいいね。
なるほど。水が沸騰する温度が100℃だから、それよりも少し低い温度がいいんですね。
★チェックポイント
豆を挽いたときの細かさ、お湯の温度によって味が変わる!
何回か試して自分の好みの味をみつけよう。
ヤマとカワ珈琲店ができる前の話なんですが、昔、自分で淹れて飲んだコーヒーがめっちゃまずかったんです。
それってそもそも豆のせいなのかもしれませんね。たくさんの人が勘違いしがちなのだけど、淹れる人の腕よりも、豆のおいしさがコーヒーの味を左右します。コーヒーを淹れることって単純にコーヒー豆から成分を搾る作業だから、本当に好みの味の豆だったらそんな大きな失敗はしないと思います。
そういえば、よくわからずてきとうにスーパーで選んだ豆だったし、買ってから時間も経ってたからおいしくなかったのかもしれません。
★チェックポイント
そもそも豆選びによって、コーヒーのおいしさは左右される。
いろいろなお店の豆を試してみよう。
あと、もうひとつ気になっていることがあって。すべてのお湯を落とし終わる前にドリッパーははずしたほうがいいんですか?
そうだね。コーヒー豆に含まれている雑味が泡になって上にあがってきているから、それが入ってしまう前にドリップ部分ははずしたほうがいいですね。
わかりました!あと気をつけるポイントってありますか?
最初にお湯をかけて豆を蒸らすとき、コーヒーが下にぽたぽた落ちないようにするよりも、全部の豆にお湯がかかるように意識することが大切です。
蒸らしたあとも全部の豆にお湯がかかるように意識してみてください。
ケトルからお湯が落ちる角度ってどれだけ気をつけていても、手前の方が多くなっちゃうから、コーヒーの器具自体を回して調整するのがおすすめです。
★チェックポイント
蒸らすときは、全部の豆にお湯をかけることを意識しよう。
最後、お湯を落とし切る前にさっとドリッパーをはずそう。
ありがとうございます。ずっと気になっていたことが解決できました!
実際にハンドドリップをしてるところをみてもらってもいいですか?
もちろんいいですよ!
フィルターとコーヒー豆をドリッパーにセットします。
まずは全部の豆にお湯が届くようにかけます。
20~30秒蒸らします。
お湯を「の」の字にかけていきます。
飲む分のお湯が落とせたら、お湯が全部落ちる前にドリッパーをはずします。
真ん中からじゃなくて周りから攻めるんですね(笑)
本当だ…!無意識でした。
ドリッパーは円錐形をしているから真ん中に一番豆が多いんです。だから真ん中を中心にお湯をかけていくといいかも。でもそれも個性でいいと思います。
なるほど。たしかに、構造を考えたらわかりますね。
うん。お湯を「の」の字にかけるっていうのも、おまじないじゃない。(笑)一番豆がある真ん中にたくさんお湯がかかるようにそう言われているんです。コーヒーの淹れ方は、どれもちゃんと根拠があるんです。
たしかに。豆の細かさも、温度も、スピードも、注ぎ方も、どれもちゃんと根拠がありましたね。
そうそう。だからただ覚えているよりも、なぜそうなるか理由を考えてみたらわかりやすいです。コーヒーを淹れることはとってもシンプルなことなんですよ。
今日はありがとうございました!またコーヒーについてお話を聞きに来てもいいですか?
うん。いつでも来てください!